Vol.179 食と健康

サケは赤身魚?白身魚?

<Q>
 おにぎりはサケ、お寿司はサーモンが大好きです。サケはマグロと同じ赤身魚だと思っていましたが、違うと聞きました。本当なのでしょうか。

<A>
 サケの身は鮮やかな赤い色をしているので、赤身魚と思われがちですね。サケの身が赤いのは「アスタキサンチン」という色素によるものです。この色素を多く含むオキアミなどを餌としているため、これがサケの筋肉中に沈着したものだといわれています。サケは稚魚のうちは身の色が白く、成長するにつれ、どんどん赤くなっていくので白身魚に分類されます。白身魚の身は加熱すると軟らかくなり、ほぐれやすいのが特徴です。

 魚は、身の色ではなく、身の筋肉中に「ミオグロビン」という色素タンパク質を多く含んでいるかどうかで区別されます。ミオグロビンは鉄分を含んだ赤い色素を持っているので、筋肉中にミオグロビンが多い魚ほど赤く見えます。赤身魚のマグロやカツオは鉄分が多く、加熱すると身がかたくなりやすい特徴があります。

 
 サケは、身や卵(スジコ、イクラ)はもちろんですが、頭、内臓、皮、ひれ、中骨まですべて食べることができ「捨てるところがない魚」といわれています。また、サケの遡上してくる川がある地域では、サケをお祭りした神社やお寺が数多くあります。昔から大切に食べられ重宝されてきた魚です。

 回転寿司ではサーモンが根強い人気ですね。鮮やかなサーモンピンクの色は食欲をそそり、脂がきめ細かく入った身はとろける食感で、年代を問わず好まれています。身の色をじっくりと見ながら味わってみるのも楽しいのでは♪