Vol.133 食と健康

痛い!口内炎の食事

<Q>
 よく口内炎になり、食事をするのがつらくて困っています。食べ物で気を付けることはありますか。

<A>
 口内炎ができると強い痛みを伴うだけではなく、食事の際に食べ物が触れるとしみたりしてつらいですね。口内炎とは口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。原因ははっきりわかっていませんが、睡眠不足などの生活リズムや栄養バランスの乱れ、疲労やストレスによる体調不良などにより抵抗力が低下しているときに起きやすくなります。

 栄養面ではビタミンB群の不足が口内炎の要因になるといわれています。かつおやまぐろ、さばなどの魚や豚肉、レバーはよい供給源です。ほかにも卵や納豆、乳製品に多く含まれています。ただ、ゆでると70~80%しか食品に残らず水に溶け出してしまいます。そのため、汁ごと食べられる煮物、汁物などの調理方法がお勧めです。ビタミンB群は体内に蓄えておくことができないので毎日摂ることが大切です。

 また、ビタミンCやビタミンAにはストレスや病気に対する抵抗力をつける働きがあり、特にビタミンAには粘膜を正常に保つ働きもあるので、ニンジンやカボチャ、キャベツ、ブロッコリー、小松菜などの野菜も日ごろから摂りたいですね。

 口内炎ができたときは、薄味の野菜スープや肉団子、パンがゆやおかゆなど、軟らかくて一口大のものがお勧めです。さらに、とろみがあると飲み込みやすくなります。熱すぎるもの、酸味や刺激の強いものは、症状を悪化させることがあるので控えた方がよいでしょう。ゆっくりよく噛んで食べて唾液をしっかり出すことも大切です。唾液は口腔内を清潔に保つので、口内炎の予防にもつながります。

 口内炎はビタミン不足と過労のサイン。休息を心がけ、栄養バランスのとれた食事をするなど、普段の生活改善に取り組みましょう。