Vol.132 食と健康

貧血にはやっぱりレバー?

<Q>
 以前、鉄欠乏性貧血と診断されました。鉄分補給のためにレバーを食べたいのですが、臭いが苦手です。食べやすくするよい方法はありますか。また、レバー以外に鉄分を含む食品を教えてください。

<A>
 女性に多く見られる「鉄欠乏性貧血」は、赤血球の成分であるヘモグロビン(血色素)を作るために必要な鉄が不足することで起きる貧血です。ヘモグロビンには肺で取り込んだ酸素を体の隅々に運ぶ大事な役割があるので、減ってしまうと疲労、脱力感、頭痛などいろいろな症状が起きてきます。
 鉄分補給にはレバーは効果的な食品です。鮮度のよいものを選び、きちんと下処理をすれば、独特な臭いは軽減できます。普段からバランスの取れた食事を基本に鉄分の多い食品を摂るよう心がけることもポイントです。

レバーの下処理

 食品中の鉄分は吸収されにくい栄養素です。また、大きく分けて「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、吸収がよいのはヘム鉄です。吸収のよくない非ヘム鉄でも、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると、吸収を高めることができます。肉や魚と調理したり、新鮮な野菜や果物をいっしょに摂るようにします。

鉄分を含む食品

 鉄分は、1日3回の食事の中で小まめに摂るのもポイントです。なお、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるタンニンには鉄分の吸収を妨げる働きがあるので、影響の少ない食間に飲むようにしましょう。