Vol.127 食と健康

朝食はなぜ大切なの

<Q>
 学生時代からの習慣で、昼食と夕食の1日2食ですが、社会人になり体重が増えています。夕食が遅くなる日もありますが、朝食を食べないことも関係しますか。

<A>
 社会人になると、夜遅くまでの勤務で夕食の時間が遅くなり、朝にお腹が空いていなかったり、長年の習慣で食べたくなかったり、食べるよりも寝ていたいなど、朝食を食べない理由はさまざまです。欠食は肥満や生活習慣病のリスクにも関係しています。1日を元気にスタートさせるためにも朝食を食べた方がよい理由をお伝えします。

脳へのエネルギー補給

 寝ている間も脳や体はエネルギーを消費しています。目覚めたときには欠乏状態です。朝食で脳のエネルギー源となるブドウ糖を供給すると、働きが活発化し、集中力や記憶力を高め、特に午前中の仕事効率がアップします。

体温を上げる

 人の体温は寝ている間は低く保たれています。体温が低いままだと眠くなったり、あくびばかり出てしまうこともあります。朝食を摂ることで、睡眠中に下がった体温が上がり、体が目覚め、活動の準備を始めます。よって、午前中から元気に活動できるようになります。

体のリズムを整える

 食事のリズムが定まっていると、食べるタイミングに合わせて消化管の働きが活発になり、スムーズに消化しやすくなります。特に、朝は最も活発になり、食べ物が胃の中に入った刺激で大腸が動き、排便しやすくなるので、便秘解消にもつながります。

太りにくくなる

 1日2回の食事では、必要な栄養素が摂りにくいだけではなく、空腹時間が長くなります。すると、体は消費エネルギーを節約しようとするので、基礎代謝が低下し、脂肪を分解しにくくなります。1日3食にすると太りにくくなり、生活習慣病のリスクも低下します。

 朝食を食べることはとても大切な習慣です。健康のために少量ずつからでも食べるようにしましょう。食べることに慣れたら、品数と量を増やし、食事内容を豊かにしていきます。就寝時間など生活習慣全体を見直すよい機会になるかもしれないですね。