Vol.113 メンタルヘルス

過労死等を防止するために

 厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等を防止するためのさまざまな取り組みを行なっています。「過労死等」とは、業務における過重な負荷による脳・心臓疾患や業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする死亡、また、これらの疾患のことです。

 ダイヤル・サービスのメンタル相談窓口でも、働き方にかかわる相談が増えています。「離職者が多いのに従業員が補充されず、残された人たちで業務を回していかなくてはならない」「従業員が十分に育成されていないため、誰にも任せられず自分がやらざるを得ない」「残業することが当たり前の職場になっている」等々…。何かしらの理由で人手が不足しており、1人当たりの業務量が増え、長時間働かざるを得ない職場も多いのではないでしょうか。

 時間外労働や休日労働は、疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因として考えられており、健康障害のリスクが高まります。厚生労働省では、時間外・休日労働時間と健康障害リスクとの関係を詳しく示しています。それによると、時間外・休日労働が月45時間以内の場合は、健康障害のリスクが低いのに対し、労働時間が長くなるほどリスクが徐々に高まっていきます。月100時間超または2か月から6か月平均で月80時間を超えると、リスクは高く、健康障害との関連性が強いことが認められています。この時間に達していなくても、休日のない連続勤務、勤務間インターバルが短い勤務、心理的・身体的負荷を伴う業務など、一定の「労働時間以外の負荷要因」の状況も考慮し、健康障害との関係が強いと評価されるようになりました。

 過労死等を防止するために職場が取るべき対策として、厚生労働省は、労働時間を適正把握することや勤務間インターバル制度の導入、従業員が相談しやすい環境を整えることを提案しています。中でも、勤務間インターバル制度とは、終業時刻から翌日の始業時刻までの間に一定以上の休息時間を確保するための制度で、2019年4月より事業主の努力義務となりました。

 休息時間を設けることで、従業員が健康を害さず、ワークライフバランスの維持が可能になります。それだけでなく、働きやすくなることでより良い人材が確保できたり、オンとオフのメリハリがつくことで仕事の生産性の向上も期待できるでしょう。

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