Vol.47 食と健康

「つばき餅」日本最古の餅菓子

<Q>
 先日子どもが学校で茶道体験をしてきました。一緒に出たつばき餅が日本最古の餅菓子と聞いて興味が深まり、とてもよい体験ができたようです。自宅でも和菓子と抹茶を楽しみたいと思います。これからの季節の和菓子や子どもと一緒に作れる和菓子を教えてください。

<A>
 日本の文化に触れる素敵な体験でしたね。つばき餅は、2月ころの季節菓子のひとつです。道明寺粉であんを包み、2枚のつばきの葉で挟んだ形をしており、桜餅や柏餅の原型といわれています。源氏物語が書かれた平安時代では「つばきもち」ではなく「つばいもちひ」と呼ばれ、紫式部も好んで食べた記述があります。当時は、つる草の樹液で甘味をつけ、あんは入らなかったようです。江戸時代には道明寺粉に砂糖やニッキを加えて練ったり、うるち米の粉をクチナシで色づけしたりしていました。生地をつばきの実の大きさに丸めていたことから、つばきの花ではなく実をイメージした和菓子であることがわかります。つやのある緑色の葉と優しい味わいにひと足早い春の訪れを感じられるはずです。

 このように和菓子は古くから親しまれており、季節感を大切にしています。1~2月にかけては冬の和菓子である花びら餅や酒まんじゅうなどが店頭に並びます。春先からは桜餅やうぐいす餅が出始めます。夏には水ようかんや葛まんじゅう、秋には栗まんじゅうやおはぎなどが一般的です。旬の食材や行事に合わせた和菓子を知れば、興味の幅を広げられそうですね。

 さて、この時期お正月や鏡開きで食べたお餅やあんこが残っていることがあると思います。これらの食材を活用し、SDGsの学習も兼ねていちご大福を作ってみるのはいかがでしょうか。無駄なく食べることは日本人が昔からしてきた知恵のひとつで、現代の食品ロス削減につながりますね。

<材料:いちご大福2個分>
・切り餅…………………1個(50g)
・水………………………70ml
・砂糖……………………大さじ2
・水あめ…………………大さじ1
・いちご…………………2個
・あんこ…………………適量
・かたくり粉……………少々

<作り方>
1. 耐熱容器に餅と水を入れ、ラップをかけて電子レンジで2分加熱する。
2. 鍋に移し、弱火にかけて練る。砂糖を加えてよく練り混ぜ、水あめも加えて、さらにしっかり練り上げる。
3. 台の上にかたくり粉をふり、手順2の生地を2等分し、丸く広げて冷ましておく。
4. 少し余熱が残っているうちに、生地の中心にあんこで包んだいちごをのせて丸める。

 季節に合わせて果物を変えれば、最近はやりのフルーツ大福が四季折々に楽しめます。日本最古の餅菓子をきっかけにしたご自宅での茶道体験が、おいしく有意義な時間になるとよいですね。