脂肪肝を遠ざける対策は…?
脂肪肝と指摘されたら食事や運動などの生活習慣を見直すことが大事です。特にメタボの人は注意しなければいけません。一方で、肝臓の脂肪には落としやすいという特徴があります。沈黙の臓器が悲鳴をあげる前に、脂肪肝を引き起こす原因がないか、今のうちから普段の食事をチェックしてみましょう。
摂取エネルギーを減らそう
肥満の人はもちろんのこと、肥満がなくても若い頃より体重が増えている人には減量が不可欠です。消費エネルギーよりも摂取エネルギーを抑えるようにコントロールします。とはいえ、ただ食事量を減らすだけでは必要な栄養素が不足し、栄養バランスが崩れてしまいます。1日3食、主食+主菜+副菜をそろえたバランスのよい食事が基本です。
腹八分目でも満足感を得られるように、よく噛んでゆっくり食べる習慣を身につけたいですね。
糖質の多い食事を控えよう
脂肪肝の治療=脂質を控えるというイメージがあるかもしれませんが、脂質と同じように糖質も摂り過ぎて余ると中性脂肪となって肝臓にたまってしまいます。ごはん、パン、麺類、芋類などを食べ過ぎないようにしましょう。
ただし、極端な糖質制限は体が飢餓状態になり、エネルギーをため込もうとして肝臓に脂肪がたまってしまうのでNGです。ごはん茶碗をひと回り小さくする、雑穀米や玄米、麦ごはんにするなどの工夫もいいですね。不足しがちな食物繊維を摂ることもできます。
間食、夜食に気を付けよう
毎日、お菓子や甘い飲み物が欠かせないという人は特に要注意!砂糖や異性化糖と呼ばれる糖質が多く含まれています。異性化糖とは、でんぷんから作られる甘味料で、その使いやすさから清涼飲料水やアイスクリームなどいろいろな食品に使われています。代表とされるのが「果糖ブドウ糖液糖」で、この異性化糖が脂肪肝を増やす要因の一つといわれているのです。
いきなりお菓子をやめるのが難しいなら、ステップとして量を半分にしたり、自分へのごほうびに時々食べるようにしてはいかがでしょうか。飲み物はなるべく水やお茶、砂糖なしのコーヒーなどに。
また、寝る間際に食べると、食事から摂ったエネルギーが消費しきれなくなり、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。夜食は食べないようにし、就寝までの時間が短い夕食も腹八分目を目安にしてください。
禁酒、節酒を心がけよう
飲酒を原因とする脂肪肝では禁酒が原則となります。禁酒が無理な場合は、1日に飲む量を控えて、週に2日は休肝日をつくるようにして節酒を心がけましょう。
飲酒以外の原因による脂肪肝でも飲む量に注意して、おつまみは糖質や脂質の少ないメニューを選ぶことが大切です。
脂肪肝の予防や治療は、まず食生活の改善から。
無理なく続けられる目標を!
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