ハラスメントの予防にもなる良い睡眠とは

皆さま、眠れていますか?
睡眠は心身の健康にとって非常に重要です。「健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)」によると「良い睡眠は、脳・心血管、代謝、内分泌、免疫、認知機能、精神的な健康の増進・維持に重要…」であり、睡眠が悪化すると、「…様々な疾患の発症リスクが増加し、寿命短縮リスクが高まる…」そうです。怖いですね。
また、睡眠は感情の調整にもかかわっており、ハラスメント予防の観点からも重要です。ハラスメントの多くは、ネガティブな感情(特に怒り)や欲求を制御できずに表現してしまうことによって起こります。制御できない要因の一つが心身の疲労です。
疲れているとき、ちょっとしたことで身近な人にあたってしまい、一晩寝た後、後悔したという経験はありませんか。睡眠は疲労を回復するだけでなく、思考や感情の整理に役立ちます。良い睡眠が取れると、心にゆとりができ、感情をコントロールし、発言内容を吟味することができます。ハラスメントの予防はもちろん、人間関係を良くすることにもつながります。
では、良い睡眠とはどのようなものでしょうか。「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良い睡眠を「睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保されていること」としています。そして、成人の適正な睡眠時間について「6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する」としています。ただ、個人差がありますので、自分に合った時間を見つけてください。
また、自覚していなくてもほとんどの人が中途覚醒しているそうです。中途覚醒の時間は睡眠時間に含まれません。睡眠アプリなどで、自分の睡眠時間を確認してみるとよいかもしれませんね。
どのくらいの時間が自分に合っているのかについては、「睡眠休養感」を目安にするとよいかもしれません。「睡眠休養感」とは、目覚めた時の感覚のことです。「あーよく寝た」と感じるのであれば、自分に合った睡眠時間であり、質の良い睡眠と考えられます。逆に「なんかだるい…」と感じるのであれば、睡眠時間が足りないか、睡眠の質が悪いと考えられます。
睡眠の質を上げるためには、適切な運動と食事、生活リズムや睡眠環境を整えることが大切です。また、睡眠を妨げる嗜好品(コーヒー、お酒、タバコ)の摂取時間や量に注意する必要があります。
良い睡眠を取り、健康な心と身体を目指しましょう。
参考・引用
※「健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)」
※「あなたの睡眠の質大丈夫ですか?」(厚生労働省「健康づくりサポートネット」)