鳴り止まぬ相談の電話から
相談員の健康を守り
明るく働く現場を創る

健康相談、救急相談、介護相談など

滋野 めぐみ

サービスマネージャー

相談の品質向上と相談員のサポートを担い、相談員が働きやすい環境を整えています。

相談員が電話応対を行う現場で、相談員の心理状態や相談で問題が発生していないかを観察することで、相談員の健康と働く環境を支えるサービスマネージャーをご紹介します。

日本中からの健康に関する相談を受け付けています

私たちの部署、「健康CCチーム」は、特殊な形態を持っており、その最大の特徴は、健康のプロフェッショナル、主に看護師がチームメンバーの約90%を占めている点です。この他にも、管理栄養士などの専門家が参加しています。私たちの提供する健康相談は、多岐にわたり、一般的な健康相談だけでなく、育児の相談なども受け付けています。ここ数年間は新型コロナウイルスに関する相談も非常に多く取り扱っています。時世の影響から、小児救急電話相談#8000に寄せられる相談が増加の傾向にあります。健康CCチームが行っている業務の多くは、自治体からの受託サービスです。その他にも、精神科救急情報センターや性暴力の被害者支援センターの夜間窓口の代行も行っています。

私たちのチームは、24時間365日稼働しています。そのため、常に迅速な対応が可能です。特に夕方17時から23時の時間帯には電話が増加し、深夜にも小児救急の対応は途切れることなく続いているため、夕方以降の時間帯は常に相談の電話が鳴り響いています。

私の役割であるサービスマネージャーの仕事は、常にダイヤル・サービスらしい受容感あふれる相談ができるよう、チーム全体の円滑な運営をサポートすることです。シフトの組み方、環境の整備、新しいサービスの導入準備などの業務により、相談員が、安心して専門的な視点での相談受け付けと、適切なアドバイス提供ができるようにすること。これが、健康CCチームとしての私の役割と業務内容となります。

相談員の健康を守るためにできること

相談員は多岐にわたる相談を受けており、短時間で終話する相談もあれば、解決がむずかしく、なかなか終話できない相談もあります。チームの相談員たちは相談者に寄り添う能力が非常に高く、クレームなどの問題への発展は少ないと感じていますが、相談対応には多大な労力が必要であり、時間のかかる相談も少なくありません。私たち、サービスマネージャーたちは、そのような状況を常にモニタリングし、長くなっている相談や難しい相談をリアルタイムで把握し、対応を考えています。

1件1件真摯に対応している相談員が、ストレスをため込んでしまわないように、サービスマネージャーたちは常に注意を払っています。相談員が続けたくないと思うような状況に陥るのは、チームにとって大きなショックなのです。

少しでも相談員の気持ちが明るくなるように、ストレスの軽減策を日々考案しています。アイスクリームをみんなで食べたり、相談の合間に参加できる川柳大会の開催など、楽しいイベントを実施してメンバーの気持ちがリフレッシュできるよう心掛けています。
できるだけオープンな環境を保ち、相談員が気軽に悩みや提案を私たちに伝えられるよう努め、チームメンバーの健康と風通しの良さを維持することが非常に重要だと考えています。

システム設計も相談員と共に

相談を受ける際、まずは相談者の体調や状況を聞き取ります。聞き取った情報をもとに、医療職としてのアドバイスを行い、必要に応じて医療機関の案内や、情報提供を行います。介護の相談の場合も、適切な援助先を紹介するなど、窓口の役割に基づいて相談に応答しています。

相談員が使用するトークフローは、知りたい情報ごとに、リンクボタンを設置し、これを利用することですぐに関連するポータルサイトにアクセスできたり、知りたい情報を入手できるようにしています。トークフローは、サービスマネジャーによって作成されていて、相談員が使いやすいかどうかを一番に考えて行なっています。しかしながら、相談の流れは常に一定ではなく、その場の状況に合わせて相談員自らが臨機応変に対応する必要もあります。

トークフローやその他ツールの改善点や使いやすさの改善も相談員のフィードバックを参考にしています。相談員の実際の使用感やニーズから、「こういうボタンが欲しい」「ここをもっと見やすくしてほしい」といった意見が出されることも多いです。これらの声をもとに、私たちは相談員が使用するシステムやツールの最適化を目指し、全員にその情報を周知することで、スムーズな相談対応を実現しています。

相談員に働く楽しさと達成感を

私たちは自治体からの委託を中心に業務を進めています。自治体から委託を受けたサービスでは、自治体が決めた仕様を厳密に守る必要があります。決められた仕様をしっかり守ることで、自治体からの信頼を得ることとなります。

私たちは、相談員の育成、相談の質の向上に力を入れています。新しい人材を多く受け入れ、ダイヤル・サービスの相談のノウハウを身につけてもらうことで、相談員がより専門的な研修に参加できる時間を確保しています。このように相談員の教育と研修を通じて、働く楽しさや達成感を感じる職場を作り上げることを心掛けています。

Profile

しげの めぐみ
福祉系短期大学卒業後、児童養護施設にて勤務。結婚・出産を経て大手家具量販店のカスタマーサービス・コールセンターで11年勤務。その後、何か社会に貢献できる仕事に関わりたいと思い2017年9月にダイヤル・サービスの健康チームに、SVとして入社。入社6年目に、ソーシャルCCチームに異動し、現在はソーシャルCCチームのチーム長として勤務中。相談員がイキイキと働ける環境づくりに全身全霊を懸けたいと決意。