第6号:「通報・相談者の気持ち」(1)

ホットライン通信第6号
2009年3月25日
━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…
◆◇◆第6号:「通報・相談者の気持ち」(1) ◆◇◆
━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…

メールをご覧いただいている皆さまへ

春寒しだいに緩むころですね

3月初旬には第1回メンタルヘルスセミナーに多くの方々がお集まりいただき、
大変好評のうちに終了いたしました。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
講演録をホームページに掲示いたしましたらメールマガジンにて
お知らせいたします。

第6号目次
<電話カウンセラーから>

(バックナンバーは以下よりご覧ください)
https://www.dsn.co.jp/mailmagazine/

 

<電話カウンセラーから>
━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…
今回は、通報者・相談者の方々が、何をきっかけにお電話くださったのか
取り上げました。ほとんどの方が通報、相談することに不安や心配を持って
いらっしゃいます。「会社に報告をしたいけれど、かえって自分が不利益を
被るのではないか」という不安や心配です。
私たちはあえて「なぜ『今日』通報・相談されたのですか」と問うことが
あります。その際の回答や、お話の中で分かった通報・相談にいたる
きっかけを取り上げ、それぞれの意味について考えてみたいと思います。

*「今までずっと電話しようかどうしようか迷っていたが、今日また
(通報を迷っていた)その出来事があって我慢できなくなって通報・相談し
た」

事例:『通報者・相談者(以下Aとする)は元々上司と関係が良くなかっ
たのだが、ある日突然上司から「Aの業務の状況を見たい」と言われた。
そして、その日からAだけ処理をした業務の報告を、直接上司に提出させ
られるようになった。さらに数日後、上司から「他の人に比べ仕事が遅い」
と注意を受けた。Aは上司が自分の業務状況を調べ、欠点を指摘して辞め
させようとしているのではないかと不安になった。

最初Aは、通報・相談をすることを考えたが、不安を抑え、もう少し頑張れ
ばなんとかなるのではないかと自分に言い聞かせた。しばらくは、指摘され
たところを直して、なんとか我慢して努力していた。
ところがさらに、上司から毎日、Aの行動も監視しているぞといった態度を
されるに及んで、精神的に限界になってしまった。

今日、とうとう耐え切れなくなったAは、上司に「精神的に辛い」と相談を
した。しかし、上司から返ってきたのは「精神的なものは自分で何とかしろ」
という言葉だった。
Aはこの言葉を聞いた瞬間、今まで我慢してやってきた心の糸が切れた気が
した。このままでは、遅かれ早かれ精神的に追い詰められ、辞めざるをえな
くなってしまう。それで、通報・相談するのなら今しかないと思った。』

Aは、窓口に通報・相談しないでなんとかならないかと思い耐えてきたが、
状況は変わらず我慢も限界に達してしまった。
さらに、通報者・相談者がその上司からあからさまに攻撃を受けているような
場合、周りは自分に被害が及ばないように関わりを避けていることがあり、
周囲に相談できずに孤独の中で耐えるしかないといった状況になることも
あるようです。

こういったケースは、実際に少なくありません。そうした場合、わざわざ
こちらからお聞きしなくても、まずその事からお話を始められることも
多いのです。中には、ストレスや不満を数年分溜め込んできました、
とおっしゃる方もいらっしゃいます。

また、今まで、人間関係などでストレスを抱えていて、通報・相談したい
けれども1つ1つのエピソードが大きなことではないとご自分で思われ、
取り上げてもらえそうな出来事を待ってお電話くださることもあるようです。

*「会社を辞めることにしたので、この機会に通報・相談した」

上司が対象者である場合、通報者・相談者としては会社に話しても仕方がない。
自分が我慢するしかないと思われることも多く、辞めることに決めてやっと
はじめてお電話くださることがあります。
対象者が会社や上司、力の強い同僚である場合、通報者・相談者探しをされ、
自分が不利益を受けるのではないか、という不安を払拭できないからです。

辞めることになって退職前に有休に入るタイミングや、実際に辞めてから、
「今日辞めました」と言って通報されたれた方もいらっしゃいました。

*「今日その出来事があったので、すぐに通報・相談した」

通報・相談すべき出来事が今日あって、お気持ちが高ぶったまますぐに
お電話くださる方がいます。その場合お電話で話しながら落ち着きを取り
戻されていくようです。また、いつか通報・相談しようと待ち構えていたと
いう方が今回、これこそ通報・相談に値すると思う出来事があったために、
そのタイミングでお電話くださる場合もあります。

*「同僚と話していて、通報・相談するしかないと思った」

先に通報・相談された方から勧められて電話をかけていらっしゃることがあり
ます。また、お互いに相談しあって、同じ思いを確認して複数名で一緒に
通報・相談してこられることもあります。

*「上司や同僚から勧められた」

場合によっては上司から、「ここで自分は直接解決できないが(上司より
さらに上の人が関与しているような場合)、本社の窓口に挙げると何とか
できるかもしれない」と勧められてお電話くださった方もいます。
やはり、誰かの勧めがあると電話しやすいようです。

*「家族のものだが、見かねて電話した」

従業員の方が「会社に言えない」と我慢している場合、見かねた家族の方
から通報が入るときがあります。セクハラやパワハラを受けていると、
本人の心理状況は追い詰められ萎縮してしまうため、自分から行動できなく
なるようです。

状況がよくわかっていない家族の方なので、受け取り方がオーバーな場合も
あるかもしれませんが、本人が動けないということは、より深刻な状況の
場合もありそうです。

事が起こってすぐ通報・相談する方は少ないように感じています。
まずは自力で解決できないか考え、そして自分の問題が窓口に電話するに
値する内容であるか悩み、さらには通報・相談によってかえって状況が悪く
なるのではないかと不安になりと、さまざまなお気持ちが揺れ動いた果て
に、上記のようなきっかけがあって、やっとお電話くださることが多い
ようです。

お電話くださる方の気持ちの背景には残念ながら「本当に会社を信用して
いいの?」との不安が見え隠れしています。
私たちは「プライバシーは守られること、外部窓口を設けることで会社は
問題解決に向けてきちんと取り組もうとの姿勢を表している」ことを説明
し、少しでも安心してお話していただけいるよう努めています。

また、通報者・相談者の電話をしようという決心にいたるまでのお気持ちを、
なるべく報告書の中に盛り込むようにしています。
もし会社から通報者・相談者に連絡や何らかの対処をされる場合、その
お気持ちを心に留めながらお話しいただくと、通報者・相談者が窓口で話し
たときに感じた信頼感や親密感をそのまま引き継いだ感じで、通報者・相談
者とお話しいただける場合もあるのではないかと思っています。

次回は、通報・相談の電話をするときには、会社にどんなことを求め
られているかを含め、通報者・相談者がどんなお気持ちでいらっしゃるかに
ついて、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。

□■□--------------------------
ダイヤル・サービス株式会社
CSRコンサルティンググループ
ホットライン通信編集部

〒107-8610
東京都港区南青山4-20-19
Tel 03-3478-8030 Fax 03-3478-1102

■法人向け通報・相談サービスの情報はこちら

https://www.dsn.co.jp/seminar/

■ダイヤル・サービスの情報はこちら
http://www.dsn.co.jp/
■メール配信の停止、配信先変更などのご連絡は
本メールへ返信してください。

--------------------------□■□