第3号:通報、相談を「聴く」姿勢について

ホットライン通信第3号
2008年12月25日
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◆◇◆第3号:通報、相談を「聴く」姿勢について◆◇◆
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メールをご覧いただいている皆さまへ

ホットライン通信第2号では、通報(相談)の聴き方のよい例を
見ていただきました。今回は悪い例を取り上げてみましたので対比して
みてください。
また、2009年1月28日(水)に実施する第14回CSRセミナーのご案内を
させていただきます。弁護士より「内部通報後の社内調査方法」、
企業のコンプライアンス担当者による「企業倫理定着の取り組み」を
ご講演いただきます。是非ご参加くださいませ。

<電話カウンセラーから>
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前回は、「通報者(相談者)の『気持ち』をまずしっかり受け止める」
というカウンセリング的な聴き方をご説明しました。
今回は、同じ相談事例を使って、「通報者(相談者)の気持ちに焦点を
当てることなく、客観的な事実だけを集める聞き方」をしたらどうなるか
見てみましょう。電話相談の場面を想像してみてください。

相談者(相):上司にパワハラを受けたんです。
カウンセラー(カ):いつでしょうか?
相)え?今日ですけど・・・
カ)あなたのご所属はどちらでしょうか?
相)総務です。
カ)総務課ですね?(相:はい)
お名前をお知らせいただけますでしょうか?
相)名前を言わないといけないんですか?
カ)会社からの対応を望まれるのなら、名前がわからないと対応が
しにくくなります。
相)そうですか。でも、まず話を聞いていただいて、パワハラかどうか
伺いたいんですけど・・・
カ)分かりました。では、その上司の名前と役職は教えていただけます
でしょうか?
相)カトウ課長です。
カ)どのようなパワハラを受けたのでしょうか?
相)ええ、聞いてください。今日カトウ課長に書類を持って行ったところ、
「ここ違ってるじゃないか、何度も言ってるのに何で間違えるんだ」と
怒鳴って、いきなり書類をバーンって机にたたきつけたんです。
もう私はびっくりしてしまって、「すいません」って謝って書類を
持って席に帰ったんです。
なんかもう、どうしていいか分からなくなって、パニックみたいに
なってしまって・・・隣の席の同僚が「どうしたの」って聞いて
くれたので、課長に怒鳴られた話をしたんです。その書類を見て
もらったら、「おかしいわね、これで良いという話だったわよ」と
言われました。そうなんです、前に言われたとき、ちゃんと私メモを
取って聞いていたんですから。そのメモもまだ持ってます。
もし証拠とか必要なら・・・
(相談者の思いが噴出するように話しが続く)
カ)ちょっと待ってください。書類を書き間違えた件で上司が怒ったと言う
ことなんですね。
相)いいえ、私は間違えてなんかいません。言われた通りやったんです。
カ)それでも、上司が「間違えてる」と言ったのですね。
相)ええ、言いました。でも、カトウ課長は前回まで、「それで良い」と
言ってたんです。
カ)そうですか、前は良かったけれど、今回は違うとか、何か前と状況が
変わったということはないのですか。
相)ないです。あれば、私だって確認します。
カ)それでは前は上司が言い間違えていたとか、そういうことはないですか?
相)そんなことは私には分かりません!もう結構です!(電話が切れる)

確かに、日時や名前など具体的な状況の確認は必要です。
しかし、それは通報者(相談者)がもう少し落ち着いてからでも聞くことが
できますし、その方が通報者(相談者)の気持ちの混乱が少なくて良いように
思います。
今回の場合、カウンセラーはまず具体的な状況を正確に把握したかった
ようですが、これでは通報者(相談者)はパワハラを受けたという本題を
なかなか話すことができず、かえってイライラしてしまったのではないかと
思われます。さらに、この対応ではどちらかというと上司の肩を持っている
かのように受け取られてしまうかもしれません。
そうなると、通報者(相談者)は余計に苛立ちや怒りが募ったり、あるいは
防衛的になって話すことをためらってしまうかもしれません。

前回との違いがお分かりいただけたでしょうか。
今回は話を聴いてもらえないと感じた通報者(相談者)が怒って電話を切った
形にしていますが、実際の通報者(相談者)はもっと我慢強く話を続けます。
それでも対応する人の聴き方によって、相談者(通報者)は、
「自分の話を聴いてもらえない」、「分かってもらえない」と感じて、
黙ってしまうこともあるのです。
通報(相談)してくる方の中には、通報(相談)しようかどうしようかと
何日も悩んでやっと決心し、勇気を振り絞ってお電話を下さる方も
いらっしゃいます。
通報者(相談者)が安心してお話ができるような聴き方をすることが、
窓口としての第一段階だと考えています。

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<無料CSRセミナー開催のお知らせ>

ダイヤル・サービスが主催する第14回CSRセミナーでは、
通報後の社内調査の経験が豊富な、さくら共同法律事務所の荒竹弁護士より
「内部通報後の社内調査方法」について、聴き取り調査の方法や非協力者
への対応、不正者の処分、再発防止策の構築など、企業のご担当者が
通報への対応を行う際に役立つお話をしていただきます。
また、株式会社IHIのコンプライアンス統括室の小門口部長より、
企業倫理を社内に定着させるお取り組みについてご講演いただきます。

セミナー内容の詳細は以下をご覧いただきますようお願いします。
(リンク先)

【お申し込み方法】
下記リンク先の申し込みフォームに記入・送信してください。
https://www.dsn.co.jp/seminar/application.html

皆さまのご参加をお待ちしております。

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