若手社員の早期離職を防ぐために

春になり、新入社員を迎える季節になりました。毎年この時期になると、時間と経費をかけて採用した新入社員が、入社後すぐに退職してしまった、などの話を耳にします。皆さんの中にも社員の早期離職に頭を悩ませていらっしゃる方がいるかもしれません。
 

 
心理学でこうした早期離職についての研究がされました。原因の一つとしてリアリティ・ショック(仕事への期待と入社後の現実の違いに失望を覚えること/以降RS)が挙げられています。RSは、離職だけではなく、新入社員の成長やモチベーションの喪失、キャリア後期に必要となる育成する立場としての態度や価値観を間違った形で学習してしまうなど、組織全体に長期的でネガティブな影響を及ぼすと指摘されています。

 

では、RSを防ぐために、企業はどのような対処ができるでしょうか。これまでの研究では、以下のような点が示されています。

 

  • 採用のプロセスで仕事の現実的(リアル)な情報を提供する
  • 会社組織や文化、仕事の知識を理解できるように、経験とサポートを提供する
  • 良好な人間関係によって、職場への愛着を育む

 

一見漠然とした内容に思えますが、現時点でも①はOBOG訪問やインターン、②はメンターやOJT、③は職場の人間関係などの研修、といった形で取り入れられています。企業はこれらを実施して全体的なRSの発生を減らし、電話相談やストレスチェックを通して社員個々の変化に対応できる体制を整えることが求められているといえるでしょう。

 

また、上記3つのプロセスによって、新入社員のみならず、全社員が組織の人材に対する前向きな姿勢を理解し、組織内で適切な情報交換ができるようになることが想像できます。そのような環境は、社員に、自分が所属する組織は公正であると感じさせ、規範意識やモチベーションに良い影響を与えると考えられています。

 

3つのプロセスは、RSによる早期離職予防が目的ではありますが、健全な組織づくりに与える良い影響は多岐にわたります。まずは、RS予防から始めてみてはいかがでしょうか。

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