無理なくできる高齢者の食事

 

 

 

ひとり暮らしをしていた父を引き取ることになりました。父は、特に持病もなく元気ですが、硬いものが噛みにくいことと、ときどき吸い物をすする時などにむせて咳き込んでしまうことがあり、食事づくりが気がかりです。どのようなことに気を付けていけばよいのでしょうか。

 


 

 

基本は、食べやすい食材を中心に献立を考え、やわらかく食べやすく調理していくということですが、噛むということは、唾液や消化液の分泌を促し、消化吸収も高める重要なことです。噛める範囲で歯ごたえを残してあげましょう。そのためには、普段から食事の様子をよく見て、どの程度までの硬さなら噛むことができるのか、どんな時にむせてしまうのか、正しく把握していくことがとても大切です。

 

【硬いものが苦手になった時の工夫】

やわらかくて食べやすい食材は、半熟卵、はんぺん、ひき肉、薄切り肉、刺身、すり身、白身の魚、豆腐などです。中でも白身魚や脂が多い魚は、火を通しても硬くなりくいので、焼き魚や蒸し魚に向いています。

食べにくいからと避けてしまうと栄養が偏ってしまうので、食べられるように調理を工夫することも必要です。例えば、肉類は筋を切ったり、包丁の背などでたたいたりして繊維をやわらかくして使います。また、酒やヨーグルト、りんご、玉ねぎのすりおろしなどをまぶしておくと肉質がやわらかくなります。圧力鍋を使って煮込むのもよいですね。

野菜は、 繊維に直角に切り、レンコンやごぼうなどの硬いものは、やわらかくなるまでゆっくりと火を加えます。レタスやほうれん草などの葉ものは、口に張り付きやすいので、やわらかくゆでたうえで細かく刻んだり、すりつぶしたりします。

 

【むせやすくなった時の工夫】

ゼリーや煮こごり、プリン、卵豆腐、ヨーグルトなどは、のど越しがよく、滑らかでむせにくい食べ物です。

むせやすく気を付けなければいけない食べ物は、酢の物や香辛料、汁物、麺類、パサパサ、モサモサしたものになります。

パサパサしたものには、水分を加え、さらに片栗粉や市販のとろみ剤などでとろみをつけます。いもやかぼちゃなどモサモサするものは、ゆるいマッシュにするかポタージュにするとよいです。また、マヨネーズやオリーブ油などの油を使うと、のど越しがよくなります。 他にもクリーム煮や卵とじ、ヨーグルトがけ、寒天やゼラチンを使い、ゼリー状にするなどの工夫があります。

 

高齢者向け市販食品の種類も豊富になり、その質も充実しています。時にはこれらを上手に利用するなど、無理のない食事づくりをしていきましょう。