職場のトイレの環境とメンタルヘルス

先日、勤務時間内の排便禁止というショッキングな見出しのニュースが報道されました。
その後、禁止から排便の報告義務に変わり、更に人権問題ではないかとの意見が続出したため、 排便関連事項が全て撤廃されることになりました。
これとは別に、小中学校の男子トイレの個室化も広まっています。周囲にからかわれるので、我慢してしまう男児が多いためです。

ダイヤル・サービスの電話相談窓口にも、トイレに関する相談は数多く入ります。
トイレに行く回数や時間の制限のみならず、トイレに行くことを宣言しなくてはならない、トイレと事務所の距離が近すぎて行き難い、トイレの個数が足りず混んでいたため、数分時間に遅れたところ激しく叱責された、女性だけトイレ掃除をさせられる、電話番の間はトイレも含め離席を禁止された、立ち仕事の間中一度もトイレにいけないと訴えているのに改善してくれないなど。 これらはほんの一例です。

 

生理現象を制限する、我慢することは、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。何らかの疾患や障害などを抱えており、配慮が必要な方も少なくありません。 こまめにトイレに行くことで症状悪化を防ぐことができたり、逆に制限されることで増悪してしまったりする場合もあります。
また、排泄と性という非常にデリケートな要素を含んでいるため、不快感や羞恥心からハラスメントと感じる方も多く、他者が管理できる問題ではありません。

 

このように、トイレの問題は男女問わず心身の健康上大きな問題ですが、従業員満足度や女性の社会進出という意味でも企業にとって大きな課題といえそうです。
女性の就業環境の改善や従業員満足度向上のために、トイレの改装と化粧直しスペースの整備に力を入れているところもあると聞きます。
また、東京都ではワークライフバランス推進助成金の一環として、女性の活躍推進に向けた環境整備を設定しており、この中にはトイレ整備が含まれます。

 

トイレに関しては労働安全衛生法に定められており、トイレの数などが具体的に決められています。また、事業者はそれらを清潔に保つことを義務付けられています。

 

たかがトイレを思われるかもしれませんが、トイレは職場環境の一つであり、従業員が気持ちよく仕事をする上で非常に大切な要素です。
あなたの職場のトイレは、十分な数の個室があり、清潔に保たれていますか。 トイレに立つ自由があり、一息ついたり気持ちを立て直したりできる場所として機能しているでしょうか。