社内でのキャリア相談のポイント

新入社員は研修を終えて現場に配属され、また、異動や転勤された方々も新しい環境に慣れてきたころかと思います。その反面、新入社員が「思っていた会社と違う。自分のやりたい仕事ができそうにもない」と口にしたり、中堅社員が「思いもよらない異動を命じられ、これまでの実績を評価されてない」と腹立たしさを訴えたりするのを耳にしたことはありませんか。

 

このような相談をもちかけられたら、まずはじっくり相手の話に耳を傾け、気持ちに寄り添うこと。ときには慰めたり、励ましたりすることもあるでしょう。しかし、このような情緒的サポートだけでは不十分なこともあります。

 

イラスト

具体的な問題解決を望む場合には、状況の整理や情報提供が必要です。今回はキャリア相談におけるアプローチの例を紹介しましょう。

 

人生・キャリア開発は転機(transition)の連続であるとしたシュロスバーグは、転機に対処するには4つの資源(resource)を点検、確認することが大切だと唱えました。4つの資源(4S)とは、1.状況(situation)、2.自己(self)、3.支援(support)、4.戦略(strategies)です。まず、現在の状況を整理し、自分にとってどのような意味があるのか評価します。次に、自分の性格や特性、スキルなどを振り返ります。さらに、家族や友人、同僚や上司、あるいは専門機関など活用できるサポートを洗い出します。このような手順を踏むことで、自分が求めていることや仕事上大切にしていて譲れないこと、得手不得手といった自分自身の特徴が明確になってきます。これらを把握したうえで、どのようにこの転機に対処するか戦略を立てるのです。

 

しかし、このような作業を一人で進めるのは困難です。これまでの経験を言葉にしたり、質問してもらったりすることが役に立ちます。ぜひこの行程を手伝ってみましょう。困っている声に耳を傾けて「共同作業」をする姿勢を示すことを忘れないようにしたいものです。