こころの病気かなと思ったら

長時間の勤務をした後や、運動で激しく体を動かしたとき、私たちは疲れを感じます。 また、けがをしたときに痛みを感じたり、カゼをひいたりしたときに熱が出ることがあります。痛みがあれば、私たちはどこに問題(傷、出血など)があるかを確認し、かばいます。 疲れがあれば体を休め、熱が出た時には感染・炎症の治療を行います。 これらの場合の「疲れ」や「痛み」、「熱」は、体が発する一種のアラート(警告)で、「このままの状態が続くと危ないです」とか「もうやめてください」「なんとかして」という悲鳴にも似た訴えと解釈することができます。

 

 人は疲れてくると、一般的に下記のような変化がみられます。
  1. 刺激に対する反応が遅くなる。
  2. 思考力が低下し、注意力が散漫になる。
  3. 動作が緩慢で行動量が低下する。

 

 これらは疲れたときのサインです。それでは、私たちの「こころ」が発するアラートはどのような形で現れるのでしょうか。 「なぜかやる気が出ない」、「憂鬱だ」、「常にイライラしている」、「最近怒りっぽくなった」として精神的な症状として現れる一方、緊張して心臓がバクバクして手に汗をかく、不安が強いと眠れなくなるなど身体的な症状として現れることもがあります。 「こころ」が発するアラートは時と場合によって変化し、その程度は個人差も大きいです。

 

 これらの精神的な症状や身体的な症状が、日常生活や仕事に影響が出る程度になったとき、そのまま様子を見たところ症状が続く、もしくは時間とともにひどくなるような場合には、速やかに医療機関を受診する必要があります。

 

 さて、もしあなたが毎日乗る自家用車(もしくは通勤時の電車でもOK)が、走っている最中に変な音がしたり、妙な振動があったりしたらどうしますか。 おそらく心配になり、一時的に乗ることを控えるでしょう。そして、原因を追究して対処するでしょう。なぜなら、そのまま乗り続けることはやがて大きな事故につながるかもしれないと考えるからです。

 

ともするイラストと私たちは、自分の体に対しては「まだ大丈夫」「しばらくすれば治まるだろう」と楽観的に考えがちです。 しかし、体は自家用車と同じです。何か不調を感じたり不具合が生じて問題を感じたとき(アラートが発せられたとき)は、そのままにせず、まずは原因追究のために専門家(この場合は医師もしくは看護師)に意見を聞くようにしましょう。 どんな不具合も初期で発見できれば影響は少なくて済みます。先延ばしにしてよいことは何もありません。症状が悪化して、職場を離れてしまうことにならないように対処することが肝要です。