パワハラを受けたら誰に相談しますか

イラスト 先月、厚生労働省より「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果が発表されました。労働災害やメンタルヘルス対策への取組状況など最新の結果が出ています。

「職業生活に関する事項」の中の「ストレスを相談できる人がいる」という質問に対しては、90.8%が「いる」と答えています。 また、「ストレスを相談できる人がいる」とした人のうち実際に相談をした人は75.8%となっており、その相手は「家族・友人」が58.9%と最も多く、次いで「上司・同僚」(53.5%)となっています。 この結果から、仕事に関するストレスについては、身近な人に相談して対処しようとする人が半数以上いるということがわかります。

 

一方、ちょっと古い統計になりますが、同じく厚生労働省より一昨年前に「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」の報告書が発表されています。 この中で、「パワーハラスメントを受けた後でどのような対応をしたか」という質問に対しては、なんと46.7%の人が「何もしなかった」と答えています。 さらに、「同僚に相談した」(14.6%)、「上司に相談した」(13.6%)に次いで、13.5%の方が「退職した」とも答えています。 「何もしなかった」と答えた方は男性が53.5%、女性が37.3%と大きく差が出ています。同じ仕事に関するストレスの中でも、パワハラについて相談することがいかに難しいかが、この結果から伺えます。

 

パワハラの行為者は下記のような方法で巧妙に対象者を追い詰めていきます。
  ・直接的なコミュニケーションを拒否する
  ・相手を認めない態度をとる
  ・相手の評判を落とす
  ・相手を孤立させる
  ・嫌がらせをする
  ・相手を挑発して非難する口実をつくる
そしてその結果、パワハラの対象となった人は誰にも相談することができなくなってしまうのです。

 

 「いつか終わるだろう」、「誰かが気づいてくれるだろう」と思って我慢していても、パワハラが終わることはありません。意思表示をせずに我慢し続けることは、行為者にとってみれば、パワハラを受け入れている同じことになります。
 パワハラの対象となってしまった方は、その行為がエスカレートする前に、誰かに相談するか、相手に対して意思表示をすることが必要なのです。