ストレスについて

梅雨に入り、湿度の高い日が続いています。長い時間蒸し暑い環境に身をさらすイラストことは、私たちの体にとってストレスとなります。湿度が高いと、汗が蒸発せずに肌
に残るため、発汗作用による体温調節が充分にできなくなるからです。
さらに、「梅雨入りした」と聞くだけでゆううつな気分になることもあります。

 

 ストレスは、大きく二つに分けることが出来ます。蒸し暑さや、寒さ、痛みのように体が感じるものと、人間関係や自分自身に対して頭が感じるものです。 これらのストレスはお互いに影響しあい、それぞれのストレスをより大きくしていく傾向があります。

 

 最近の研究では、ストレスが脳の前頭前野にも影響を及ぼし、高度な精神機能を奪ってしまうことが分かってきました。 ストレスが、感情や衝動を抑制している前頭前野の支配力を弱めるため、視床下部などの進化的に古い脳領域の支配が強まった状態になり不安を感じたり、普段は押さえ込んでいる衝動(欲望に任せた暴飲暴食や薬物乱用お金の浪費など)に負けたりするというのです。

 

 「魔がさす」という言葉は、人が普段からは全く考えられないような行動をしたときに使われますが、過大なストレスは悪魔のように心に入り込み、時には世の中を震撼させるような反社会的な行為へと繋がってしまうこともあるのです。

 

 日常生活を振り返ってみてください。混んでいるレジや車の渋滞、ほかにもパソコンの起動時間や携帯電話の電波状況など、ちょっとした不都合があるだけでイライラを感じることはありませんか。 世の中が便利になればなるほど私たちの我慢する力(ストレス耐性)は弱まり、ストレスを感じやすくなっているようです。

 

 同様のことが対人関係においても起きています。スマートフォンやインターネットはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上でコミュニケーションを普及させました。 しかし、その一方で相手からのレスポンスがストレスになり、精神衛生上の支障をきたしている方も増えてきていますし、フェイストゥフェイスのコミュニケーションが苦手と感じる人を生み出しています。

 

 溜め込んだストレスが、自分自身に向かえば体調不良やメンタルヘルス不全を引き起こし、他者へ向かえばハラスメントや犯罪につながります。 私たちの周りには常にストレスとなる要因があります。その影響を最小限にするためにストレスのもたらすさまざまな影響を学び、ストレス耐性を高める必要があります。お互いが自分のストレスを軽減(セルフケア)できれば、より生きやすい社会となるでしょう。

 

 ストレスへの具体的な対処法は、次回のコラム「セルフケアについて」にてお伝えしたいと思います。