心のサインに気づく

 3月は年間を通じて一番自殺者数が多い月であり、内閣府は毎年3月を自殺対策強化月間に設定し、啓発活動を推進して支援策を重点的に実施しています。
 平成25年の年間自殺者数は、27,195名(警察庁発表・速報値)でした。前年より663名減少し、2年連続で3万人を切りました。これまでの我が国の自殺者数は、平成10年に3万人を超えて以降、平成23年まで14年連続で3万人を超えていました。

 

 自殺対策支援センターのライフリンク(特定非営利活動法人)では、自殺未遂者は既遂者の10倍いると伝えています。また、ひとりの自殺、あるいは自殺未遂に対して、その周囲にいる5~6人以上が深刻な心理的影響を受けるとも言われています。さらに職場で自殺者が出た場合、「自殺なんて信じられない」「どうして相談してくれなかったのか」「なぜ防ぐことができなかったのだろう」「自分は耐えられるだろうか」といったさまざまな思いが遺された人々の心にしばしば浮かんできます。もともと職場の状況や上司に不満などがあると、それが一挙に噴き出して、職場の士気が極端にさがってしまうこともあります。

 

 自殺の予防(危機介入)では身近にいる人が、自殺のサインに気が付いてあげることが大変重要です。自殺を考えている人は、意識的・無意識的にサインを発しています。下記に自殺予防の十か条(「職場における自殺の予防と対応」中央労働災害防止協会)を掲載しますので、もし以下のようなサインを数多く認められる方が身近にいらっしゃいましたら、早い段階で専門家につなげてください。

 

 ・うつ病の症状に気をつける
 (気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続くなど)

 

 ・原因不明の身体の不調が長引く

 

 ・酒量が増す

 

 ・安全や健康が保てない

 

 ・仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う

 

 ・職場や家庭でサポートが得られない

 

 ・本人にとって価値あるものを失う

 

 ・重症の身体の病気にかかる

 

 ・自殺を口にする

 

 ・自殺未遂に及ぶ

 

 また、相談を受けているときに「死にたい」「消えてなくなりたい」と言われた時は、まず、「どんなことがあったのか聞かせてほしい」と相手の状況を受け止めて、相手の気持ちや立場に立って共に問題解決を考えるようにしましょう。(受容と共感)その際、「もう少し頑張れ」とか「死ぬ気になればなんでもできる」とは決して言わないでください。的外れな励ましは余計に相手を追い込んでしまうことになり逆効果となります。

 

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