困ったときは早めの相談を

 相談に来られる方の多くは、困難な状況の中でどうしようもなくなってしまい、自分だけでは解決できなくなってからお越しになられます。

 

 お話を伺うと、状況は複雑かつたいへん悪化しており、すでに相談者様ご自身も心身ともに疲れ切っていらっしゃいます。そのようなときは、まずはカウンセラーと一緒に問題を整理し、緊急課題の確認や課題に優先順位をつけてから取り組むという手段を取ることが多いです。問題が複雑かつ大き過ぎるために、全てをすぐに解決できる方法を見つけるというのは難しく、相談者様お一人ではどこから手をつけたら良いのかわからなくなっているからです。さらに、身体的に疲弊が激しく、精神的に混乱しているような場合、問題はいったん棚上げしておいて、課題に取り組む元気が回復するまで休息するということをご提案する場合もあります。

 

 その時必ず「こんなに大変な状況なのに、休むなんて」と相談者様はおっしゃいます。しかし、ちょっと自動車の運転をするときのことを想像してみてください。疲れ切っているときに運転することは、取り返しのつかない大きな事故につながる危険性があります。いったん事故が起きると、さらに周囲の人を大変な状況に巻き込んでしまうことになってしまいます。

 

 私たちカウンセラーは、相談者様の意向を尊重しつつ、今取るべき対応を相談者様が自ら取れるようにサポートしていきます。納得しないまま休んだのでは、決して良い休養にはなりません。「今は休むことが一番必要なんだ」と納得して初めてしっかりと休むことができます。

 

 いったん失ってしまったこころの元気をひとりで取り戻すのはとても難しいことです。スポーツの世界でも、サポーターの応援が選手の心を奮い立たせてくれます。正月に行われた駅伝でも、沿道からの声援が孤独なランナーの背中を後押してくれます。カウンセラーは、相談に来られた方のサポーターでもあります。こころが疲れているな、と思われた時は気軽にご相談ください。

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同時に、なにかうまくいかないことが続いたり、「壁」にぶつかってしまったとき、いつでも相談できる人を普段から周囲に置いておくことをお勧めします。時には励ましてくれて、時には冷静なアドバイスをもらうことができます。いつでも相談できる人がいることは、心の健康を維持する上でとても重要です。もちろん、その人が困っているときには、できる範囲で応援してあげてください。