忙しくて休めない

相談にイラスト来られる多くの方は、大抵このようにおっしゃられます。中には、「むしろこのまま働き続けて倒れてしまったほうが、休めるのではないかと思ってしまう」とまで言われる方もいらっしゃいます。

 

「忙しくて休めない」とおっしゃる方に共通している点は、「やらなければならない仕事量が多く」、かつ「他の人にその仕事を代わってもらうことができない」ということです。職場の誰もが同じ状況なのに、自分だけ負担を減らすことなどできない。そんなことをしたら、周りの人の負担が更に増えてしまう。また、同僚も同じような状況にいる。何とか助けたいが、とても自分にはそんな余裕がない。今、このような状況が多くの職場で起きています。

 

 そんな状況を何とか乗り切るために、3つのことをお勧めします。
 まず第一に、「いつまでと期限を決める」ことです。どんなに優れた長距離のランナーでも、ゴールのないレースを走ることはできません。ここまで、と決められた目標があるからこそペースの配分ができるのです。期限を定めない仕事の仕方は、終わりのないマラソンを走り続けるようのもので、いつか力尽きて倒れてしまい、立ち上がるのには相当な日数がかかることとなるのです。

 

 第二は、「寝ること」と「食べること」です。人を自動車に例えて言うならば、「寝ること」は、バッテリーの充電であり、「食べること」は、ガソリンの補充です。どちらが欠けていても車は動きません。たとえ短くとも質の良い睡眠と、バランスのとれた適切な量の食事が不可欠です。くれぐれも暴飲暴食で、更なる負担を心身に掛けることは避けましょう。

 

 第三は、「味方をつける」ことです。自分の抱えている辛い気持ちを理解してくれて、ぐちを聞いてくれる「味方」がいなければ、「忙しくて休めない」という厳しい状況を乗り切ることはできません。孤独なマラソンランナーも、沿道の声援から力をもらっています。ただしそのためには、家族や友人そして職場の方々との普段からの関係作りが大切になります。それまでに築いておいた人間関係が、苦しいときの支えとなるのです。

 

 ポイントは「自分自身を大切にすること」です。もし力尽きて倒れてしまったとしても、抱えていた仕事は結局、誰か他の人に引き継がれることになるでしょう。しかし、自分自身の代わりには誰もなることができません。そうなる前に是非上記の3つを実行していただいて、自分を大切にしていただきたいと思います。

「忙」という字は、りっしんべん
に「亡」と書きます。つまり、「心が亡くなってしまっている状態」を表しているのです。ぜひ、忙しい時こそ、一度立ち止まって上の3つのことを思い返してみてください。