自分と向き合う

 突然ですが、もしあなたの寿命があと一年だと宣告されたら、あなたはその一年をどのように過ごしますか

 

 自分の命があと一年しかない状況など、誰にとっても起こって欲しくないことですが、決して起こり得ないことでもありません。遅かれ早かれ、死は確実に私たちに訪れます。このような問いかけをあえて冒頭からしたのには理由があります。それは、本当にやりたいことを、今あなたはやっているかどうか、ということを振り返っていただきたかったからです。

 

 私たちは毎日、様々なしがらみの中で生きています。そして、その都度自分が優先するものを、意識するしないにかかわらず選択しています。 例えば仕事に行く時、雨の日も風の日も、多少体調が悪いときも、失敗をしてしまって落ち込んでいる日でも、仕事先に向かうのは、それを私たちが選択しているからです。「いや、本当は休みたいけど休めない。自分から進んで行っているわけではないです」とおっしゃる方もいるでしょう。では、なぜ休まないのでしょうか。それは休むことによって生じる不都合と行きたくない気持ちをはかりにかけて、無意識のうちに休まないことを選んでいるからなのです。

 

 私たちの脳と体は、なるべく楽をするようにプログラミングされています。考え方や話し方、人間関係や行動などでは、すぐに「パターン」が形成され、そのパターンにはまっていきます。ある脳科学者はそれを「省エネモード」だと言います。一つ一つにいちいち新しい対応をしているとエネルギーを消耗するので、似たような場面では同じように考え、行動することで節約しているというのです。習慣化した行動、習熟した技術はパターンに より考えなくてもできます。たとえば車の運転や楽器の演奏など手が勝手にやってくれます。

 

イラスト

しかし、複雑な人間関係や、状況の急な変化においては、慣れ親しんだパターンで対応しようとすると、無理が生じて新たな問題が発生してしまうことがあります。また、楽をしてパターンにばかり頼っていると、いつしか受動的なパターンに陥ってしまい、その結果、たった一度しかない人生を楽しむという人間本来の生き方から離れていってしまいます。 これまでうまくいっていたことが、何かの拍子にうまくいかなくなってきた時、それは受動的なパターンを見直して、能動的な生き方を選択するチャンスでもあります。そしてその時、わたしたちカウンセラーは、パターンから自然な形で抜け出せるお手伝いをさせていただきます。