心と姿勢の関係

 パソコンの画面を見ながらずっとキーボードを打ち続けていると、肩や首が凝り、目が疲れてきます。立ち仕事を長時間続けていると、足がむくんだり腰やひざに疲れが溜まっていきます。同じ姿勢を長時間取り続けていると、負担のかかっている部位に疲労が溜まり、そのままにしておくと、痛みや腫れが生じたり、熱を発したりすることになります。

 

 また、普段無意識に行っている何気ない動作や体の使い方のくせは、身体に歪みをもたらします。ともすれば、私たちは楽な姿勢を取りがちですが、特定の部位に負担がかかり、その結果として、肩凝りや腰痛・頭痛などの症状となって現れてくるのです。

 

 さらに、ストレスを受けると、適度に体を緊張させることで、それを軽減しようとする反応が無意識に起こります。(例:人前で緊張したときに体がこわばる、恐怖を感じた時に手をぎゅっと握りしめる、など)このように、心は身体を適当に緊張させながら、生活や環境に立ち向かっているのです。それ自体は自然な反応ですが、ストレスは通り過ぎているのに、身体の緊張が取れていないということがしばしば起こります。不当な緊張が残り、習慣化し、慢性化することで、体の動きが鈍くなり、不自由さを感じることになります。

 

 このように、心と体は密接な関係を持っていて、それが姿勢という形で表に現れてきます。カウンセラーは、クライエントと面談する際に、話の内容だけでなく、その方がどのような姿勢でいるか、どのようなしぐさをするかにも注意を向けています。クライエントが無意識に取る姿勢や行動から考えられる、心理的な情報も得ているのです。

 

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見た目にも美しい、バランスのとれた良い姿勢というものは、体にも負担が少なく、楽に体を動かすことができる状態です。最近では、体の動きの中心となる「軸」について書かれた本や、不当な緊張を解いてリラックスするためのストレッチの本が、多く書店に並んでいます。寝る前に、数分ストレッチをするだけで、睡眠の質が変わるという研究結果も出ています。まずは、全身を映す鏡の前に立って、思いのほか緊張している自分の体に気付き、それを自分自身で緩めるストレッチをしてみてください。きっと心まで緩み、元気が出てくると思います。