睡眠について(後編)

 睡眠は、一日中働いて疲れた脳と体を休め、新しい日をスタートさせるメンテナンスのための大切な時間です。今回は、睡眠をコントロールしようとするのではなく、自然に眠くなるための方法についてお伝えいたします。

 

 体はクタクタに疲れているのに、妙に頭が冴えてしまっている時や、逆に眠気はあるのに暑過ぎたり寒気がしたりする時は、なかなか寝付けないものです。ですから、自然と眠くなるためには、寝る前に頭と体がほどよくリラックスしている必要があります。

 

 眠る場所の環境や寝具にはぜひこだわっていただきたいものです。前回お示ししたように、人生のうちの約3分の一から4分の一を睡眠時間に費やしているのですから、それなりの投資をしても元は取れるはずです。まずは、体がリラックスできて、眠りにつくのが楽しみになるくらいに眠るための環境を整えておきましょう。

 

 次に、頭のリラックスです。「寝る前に頭の中をからっぽにしましょう」とか「嫌なことは考えないようにしましょう」というアドバイスがありますが、「それができれば苦労はない」でしょう。むしろ、考えないように、と努力すればするほど、さまざまな考えが浮かんできてしまうものです。また、人生を左右する(もしくは、それに匹敵する)大切な出来事が控えている日の前の晩は、それを考えるなというほうが無理な注文ではないでしょうか。

 

 頭の中に、どうしても考えておかなければならない問題や、眠れないほどの悩み事がある時の対処法ですが、そのような時は、まずいったん眠るのをやめてみましょう。そして、机にむかってノートを開き(手帳でもなんでもかまいません)、頭に浮かんだことを整理もせずに片端から書いていきます。ある程度書いたら今度はそれを眺めてみます。

 

 考え事や悩み事は、頭の中にあるとグルグル回ってどんどん膨らんでいきます。それをいったんとめて、自分の考えや悩みを一度外に出してみる(可視化する)ことで「主観」から「客観」に変えていくのです。

 

 ここまでイラストやっても眠れない時は、無理に眠ろうとせずに、体を休めることに専念しましょう。体を横たえて目を閉じているだけでOKです。「眠らなくてもいいや」と思うだけで逆に眠れることもあるものです。

 

 睡眠については、いろいろなところから多くの研究がなされています。気になる症状のある方はぜひ厚生労働省の「睡眠障害の診断・治療ガイドライン」をご覧になってみてください。