「エンプロイアビリティ」を考える

大学を卒業しても就職先がなく、さらに就職活動の失敗を苦にして、自殺する若者が増えているそうです。また、若い世代を中心にした新しいタイプのうつが話題になっています。そんなニュースが新聞の見出しとなる今、改めて「エンプロイアビリティ」について考えてみたいと思います。


 「エンプロイアビリティemployability」とは、個人の“雇用され得る能力”のことで、Employ(雇用する)とAbility(能力)を組み合わせた言葉です。


 その基本的な能力としては、
1.豊富な知識、経験、創造性、問題解決スキルなどの「専門能力」、
2.プレゼンテーションスキルや傾聴スキルなどの「コミュニケーション能力」、
3.多様性に対する適応性、動機付けスキル、協調性などの「対人関係構築能力」
が考えられています。※

 

面接

社会に出たときに求められるこれらの能力を、学生であるうちにある程度身に着けておくことは、就職活動をする上では必要最低限であるはずです。
 採用されるために必要な能力がなければ、いくらエントリーしたとしても、忙しい採用担当者の方の目に留まるということもないでしょうし、面接試験を受けても採用に至ることはないでしょう。にもかかわらず、何もかも企業や社会のせいにしてしまうのは「お門違い」ではないかと思われます。
 また、職場に適応できずに勤務中だけうつ状態になり、プライベートでは普通の生活に戻ることができるという新しいタイプの「うつ」でも、「自分は悪くない」「周りの理解がない」と自らに原因を求めず、他責であるという特徴があります。本来、組織の中で働くためには、まずは自分自身を振り返り、足りない部分や未熟な部分を受け留める、謙虚で前向きな姿勢が求められているのです。

 

「働く」ということは、生きていくための糧を得るという側面だけではなく、自らの持っている能力を世のため、人のために提供するという側面もあります。たえず自分の「エンプロイアビリティ」を高める努力をするということが、改めて見直されてもよいのではないでしょうか。


※「エンプロイアビリティを高めるためには」社団法人日本経営協会 倉持和子より