創立50周年記念誌 幸せな未来をつくる対話の力
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23従業員の声を企業に伝える 企業は従業員の訴えを可能な限り吸い上げ、改善のために利用したいと考えています。しかし通報者は、自分が通報したことを特定され不利益が生ずるのでは、と恐れをいだくことが多いもの。そこで、外部の第三者的窓口が通報を受けることで、従業員は安心して通報することができるのです。それは、企業のリスクを埋もれさせない有効な方法です。企業からは「“告発”を防ぐことができた」と感謝される事例もありますが、従業員としては、周囲で起きている問題が切実なのでしょう。増えているのはパワハラの通報です。職場での対話がどんどん減り、その代りに増えてきたのがパワハラであると感じます。 通報内容が多様化すると、社内窓口だけでは対応しきれないことが増えてきます。通報者が勇気を振り絞って通報するとき、抑えきれない不安や怒りの感情が渦巻いています。そういった気持ちを客観的に受け止められるのは、第三者である外部窓口だからこそ。通報者の気持ちや要望を整理し、通報者の言葉で企業に伝えます。不平不満の裏側に、企業の潜在的な問題点が含まれていることもあるからです。 2009年にメンタル相談窓口を開始しました。それまでも子育てや健康に関する相談窓口には、メンタルに関する相談は入っていました。それらに対応し続けながら積み重ねたノウハウは、現在、臨床心理士や精神保健福祉士などの専門家が対応する電話・WEB・対面相談として機能しています。また、2016年以降は、ストレスチェックにも対応しています。 メンタル相談の目的は「相談者自身が考える力」をサポートすること。時間をかけて話を聴きます。ときに「アドバイスが欲しかった」と不満を口にされる方もいますが、「本人の成長する力」を信じて、誰もが持っている相談者自身の力を発揮できるよう支えていきます。 「内部告発窓口を代行 企業の不正聞き取り報告。電話相談のダイヤル・サービスは来年一月から新事業を始める。不正や不祥事など内部では話しにくい内容を聞き取り、企業側担当者に報告。自発的な問題解決を支援する」 「企業倫理ホットライン」という名称でサービスを開始し、今年で17年目。メンタル相談窓口開始2002年12月2日 日本経済新聞イラスト/しおたまこ

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