創立50周年記念誌 幸せな未来をつくる対話の力
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22内部通報制度の外部窓口「企業倫理ホットライン」ハラスメント防止とコンプライアンス時代へその変化と対応Part 11997年 ダイヤル・サービスがセクシュアルハラスメント(セクハラ)の電話相談を始めたのは1997年。セクハラ防止措置義務化を定めた改正男女雇用機会均等法施行より前のことでした。当初の導入企業は富士ゼロックス株式会社。会社にハラスメントの解決を求めることもできる、初めての相談窓口でした。 1999年の改正男女雇用機会均等法施行以降、利用する企業は増え続け、窓口の開設時間が広がり、セクハラだけでなく、職場の人間関係の相談も入るようになりました。現在でも「まだ職場でこんなことが起こっているのか!」と思うような典型的なセクハラについての相談が入ります。 最近のセクハラ相談で、特に解決が困難な事例だと感じるのは、顧客からセクハラを受けている被害者や、男性の被害者からの相談です。また昨今多くなっているのは、人間関係とパワーハラスメントです。職場内の話し合いで解決できそうな、小さないさかいについての相談や、感じていることを誰にも言えず相談してくるケースも増えています。 当社のハラスメント相談窓口の役割は、「きっかけ作り」です。多くの人が企業の中で自分の悩みを誰にも打ち明けられずに一人で抱え込み苦しんでいます。そうした方々に対して、対話の「場」を提供し、さらに対話をつなぐ仕事です。利用した方々からは「話を聞いてもらえてよかった」という声はもちろんのこと、日本初のハラスメント相談窓口「話を聞いてもらえたおかげで勇気を出して会社に報告する気持ちになれた」など、窓口利用をきっかけに大きな一歩を踏み出せた方からの声も届きます。誰かに話をするという事実が、その人の中で「誰かに話せた」という成功体験になります。「そんなことが成功体験?」と感じる方もいるかもしれませんが、一人で悩み苦しんでいる人にとっては「誰かに話す」ことは、とても勇気のいる決断です。その人の踏み出した大切な一歩を見逃さず、次につないでいくという役目を果たす窓口です。直接問題を解決するための窓口ではありませんが、「会社」と「人」をつなぐ大切な橋渡しをしています。 始まりは、ある企業からの1本の電話。「セクハラだけでなく、幅広く法令違反まで受け付けるような窓口はできないものだろうか」 当社もリスクマネジメントに関する新サービスを検討していましたが、「法令違反の受付」をどのように受けるのか、たどりついたのはカウンセラーが受ける窓口でした。通報者の気持ちを受け止めながらリスクを吸い上げるバイパスルートとして、自信を持って提案することが良い通報制度につながるとの確信がありました。公益通報者保護法成立の前でしたが、先進的な企業がコンプライアンス体制の核になる窓口として、次々と導入しました。対話の「場」と「きっかけ」づくり2003年

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