new column子どもの相談現場から※この事例は特定の相談ではなく、さまざまな事例を再構成しています。ダイヤル・サービスでは、2017年よりSNS相談業務を開始し、現在も多種多様なニーズに対応するべく、日々相談応対の品質維持・向上に努めています。電話相談とは違い、「文字のみのコミュニケーション」となるSNS相談は、声を出さずに相談できることから心理的ハードルが低く、相談しやすいというメリットがあります。「誰にも相談できなかったことを相談している」という声も多く、家にいながらも、家族に知られずに相談したいというニーズにマッチしているようです。一方、相談に対する意欲が低いケースも多く、途中で相談が終了してしまうこともしばしば……。相談者の伝えたい思いを文章から紐解き伝える「言語化能力」や、相談者の気持ちに寄り添った「言葉の表現力」をキーとして、相談者の気持ちに寄り添う対a応を全相談員が心がけています。それゆえに、上記コラム(111号)にもある、相談者からの第一声が「ヤバいよ」でも、相談者の悩みを引き出していけるのです。現在はLINEアカウントを介した窓口の他にGIGA端末等も活用され、より公共性の高い窓口として機能することが可能となっており、ますます需要が高まっていくと予測されますが、これからも「対話力」と「傾聴力」でより多くの相談者様の悩みに寄り添ってまいります。35ダイヤル・サービスでは、スマートフォンを利用する高校生が9割を超える今、中高生たちの悩みをSNSのLINEで受け止めようと、夏休みの終わる前後に期間限定(2017年8月27日~ 9月9日)で「子ども110番・ホッと安心LINE」相談をスタートさせました。初日、子どもたちはどんな悩みを訴えてくるか、相談員たちはウキウキしながら受信するパソコン画面を見つめます。第一声の文字は、ナント!「ヤバいよ」これだけ? ヤバい背景が見えませんし、学年も性別も書いてありません。これがLINEの流儀だって言いたいの? 確かに、子どもたちがなじんでいるTwitterは140字以内のつぶやきということは知っていましたが、このLINE相談に、コマ切れの単語はナイでしょ!──何がヤバいの?様子を教えてくれる?「学校に行けない死にたい」(句読点もない文!)──絶対ヒミツだから、何があったか教えて。「裏アカでわかったけど、あした、私、イジメられる。どうしよ」若い相談員が、Twitterの「裏アカ」とは何かを教えてくれます。相談員同士で話し合って返信文をつくる時間が持てるのが、この相談の特性。即答する電話相談ではこうはいきません。「A子のアニメの絵を“卍” ってつぶやいて、一応、LINEで謝った」再び、若い相談員が“卍”の意味を教えてくれます。“まじで、調子にのっている”というネットスラングだそうです。「あした、学校にいけない」──謝るのは大事。謝っても許さない子がいるけど、それだと、もしも自分が失敗した時も、許されないことになっちゃう。人は誰でも失敗するでしょ?「謝る・許す」は、友達ルールの基本だよ。「あした、どうしたらいい」──明日、学校でその子に会ったら、もう一度、ゴメンって謝るのが一番。やってごらん。SNSのツールで人間関係ができると信じている子どもたちに、生身の姿と声でつながったほうが分かりやすいよ、と言いたいし、こういう時代が来て人間関係を分かりにくくしていると感じます。中高生の大部分がSNSを利用している今、国や自治体も子どもたちの悩みを受け止めるSNSを利用した相談の準備を始めたようです。無論、ダイヤル・サービスでも、LINE相談員の研修開始。「気持ちに寄り添う」返信用語や構文の工夫といった内容、Twitterの「病みアカ」だの、「り」「タヒね」「mjk」のようなネットスラングだの、わけのわからない世界を猛勉強中です。正直、F1レースを走る車を目で追うような気持ちでいるのは、私だけでしょうか。SNS相談の有用性について2025年3月 子どもの相談窓口相談員2017年12月25日配信第111号子ども110番「ホッと安心LINE」から見える子どもたち
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