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カウンセラーコラム

介護離職予防のために

一昨年、東京都の全世帯に防災ガイドブックが配布されました。今後30年以内に大地震が起こる確率は70%と言われていますから、ガイドブックを参考に防災用品を買い整えた方は多いのではないでしょうか。

ところで、今後30年以内に、おそらく地震よりも高い確率で、このコラムを読んでいる多くの方に起こる可能性のある問題があります。 それは、ご自身あるいはご家族の介護の問題です。既に体験した、あるいは現在直面している方もいらっしゃるでしょう。 地震同様、介護も備えがあれば憂い無し…とまではいきませんが、憂いが減ります。皆様は介護が必要になった時のための備えをしているでしょうか。

多くの区市町村で、介護保険など高齢者向けサービスに関するパンフレットを用意していますが、ご覧になったことはあるでしょうか(千代田区では「高齢者サービスのしおり」という名称です)。 また、1月に施行された、改正介護休業制度についてはご存知でしょうか。

厚生労働省の「介護離職ゼロ」ポータルサイトを見ると、「介護離職の理由には、『仕事と介護の両立が難しい職場だった』、『自身の心身の健康状態が悪化した』というものがありますが、その中には『介護サービスの存在・内容を十分に知らなかった』という理由もあり、こうした状況を解消していくために介護に関する情報提供体制を整備していく必要があります (中略)国及び自治体において、介護保険制度や介護休業制度の内容や手続きについての住民の皆さんへの周知拡大を推進していきます」とあります。

サービスの情報を持たなかったために離職するのは大変残念なことです。 今後は、国や自治体だけでなく、企業においても、介護に関する情報提供体制を整備していく必要があるのではないでしょうか。人事労務の担当者による介護休業制度の説明会の定期的な開催、外部講師を招いての介護保険制度セミナーの実施、あるいは従業員の方の社内外の各種制度・サービス利用を支援する企業内ソーシャルワーカーの配置などの方法が考えられます。

家族のために介護が必要、となった時、あらかじめ利用できる制度の知識を得、頭の中でシミュレーションしておけば、焦らず効率よく行動することができます。 せっかく仕事を休んで役所に行きサービスの説明を受けたけれど、複雑過ぎて良くわからなかった、また休みを取らなければならない、ということにならないために、介護の備えも心がけましょう。

※改正育児・介護休業法の詳細については下記をご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

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